のび太がジャイアンに50円取られた話

まあパズルってほどでもない感じもするけど。
会社の同僚がネットのどこかで拾ってきたようだが、「小学生の算数の問題」だと前置きしてこのような問題を出した。

ある店で2000円の品物を買って1万円払った客がいます。
たまたまお釣りが無かったのでその1万円札を隣の店に持って行って両替してもらい、8000円のお釣りを払いました。
ところがその後、そのお札が偽札だったことが判明。
話し合った結果、最初のお店が一万円を隣の店に返してその偽札を引き取りました。
最初のお店はいくら損したでしょう。

この問題が出されたらまず、いつもピントが外れているUさんが「偽札は警察に持って行けば交換してもらえるんだよ」とか言い出してみんなにあきれられていた。
小学生の算数の問題だって言ってるんだからその範疇で考えてください。
さて、僕はどこが引っかけなのかすら分からなくてそこが逆に恐ろしかったんだけど、実際はまったくストレートで1万円損したでよかった。


理系の思考プロセスとしては、まずあきらかに1万円だと考えるがこれは却下する。
直感は大切だがそれは論理ではない。
そこで最初の店に限定して出入りを整理する。
1.ニセ1万円をもらって2000円の品と8000円のおつりを渡した
2.ニセ1万円を渡して1万円相当の金と交換した
3.1万円出してニセ1万円札を買い取った
2と3は相殺するので結局ニセ1万円を受け取って1万円の価値のあるものを渡したというだけだ。
つまり1万円損した。
直感にも反していない。
以上証明終わり。
ここまで5秒だが、それでも答えは口にしない。
なにか引っかけがあった場合、理系が算数の問題に間違うわけにはいかないからだ。
君子危うきに近寄らず。


そうしてるうちにもまわりのみんなは口々に解答を始めた。
「えーと、2万円?」
「1万2千円!」
「8000円」
「だから警察に届ければだな、、、」
お前は黙ってろと思ったが口には出さない。
それはさておき、なんでみんな当てずっぽなんだよ!
適当でも当たってりゃ嬉しいのか?
この低レベルさ加減はどこで刷り込まれてしまったんでしょうかね。


横でこんなやりとりを聞きながら、3人で宿屋に泊まって1万円づつ払ったらボーイが2000円ネコババして千円づつ返してもらった話とかジャイアンのび太を騙して50円で100円のアイスをせしめた話を思い出していた。