年賀状 私も出すからあなたもね

タイトルは今年の日本郵政公社の年賀状キャッチフレーズだ。
この脅迫ぐあいが好きです。


さて、なんで年賀状のことなんか思い出したかというとこの記事を見たからだ。
 メールによる年賀状、「失礼だと思わない」が約7割〜年賀状の意識調査
一体何を言いたいのかサッパリ分からない。
メルマガのアンケートにわざわざ回答するような人だけの偏ったサンプルが522件ぽっちで考察もなにもついていない。
もうちょっと突っ込んだデータは無いのかと思って探したら、このパワーインタラクティブの調査結果そのものがズバリ見つかった。
アンケート時の設問がちゃんと付加されているのは大変好感が持てるが、やっぱり調査の意図がどこにあるのか分からなかった。
???約7割の人がメールによる年賀状を肯定的にとらえる回答をしている???
メールマガジンのアンケートにわざわざ回答するような人が年賀状にメールを使うことに抵抗を覚えていないのはごく当たり前のことに思える。
これがメールマガジン等を介しない一般の人へのランダム聞き取り調査と並べて提示されたらそれなりに面白いとは思うんだが。
???年賀状を出す枚数は10年前から減った人が多い???
だからどうしたという感じだ。
そもそも個人が出す年賀状の枚数は人生のどの段階にいるかでほぼ決まるんじゃないだろうか。
小学校の時ははりきってクラス全員に出したりする。学生の頃は親しい友人に出し、結婚したら親戚づきあいが増える。結婚してる人は夫婦で出す分をあわせて枚数を数えてるかもしれない。
だいたい結婚してからも年賀状を出す数が増えつづける人なんてあんまりいないんじゃないのか?
アンケート結果に回答者の年齢分布や既婚未婚の分類が入ってないからこれ以上なんにも読み取れない。
いずれにしても、44%の人が数が減ったと回答していることは、「個人については年賀状の数は年齢とともに減っていくものだ」という当たり前のことしか言っていない。
このデータでは「年賀状離れが進んでいるかどうか」みたいなことはまったく分からないわけだ。


さて、実際のところ年賀状を書く人は増えているんだろうか。それとも減っているんだろうか。
ひとつの分かりやすい指標はやはり、郵政公社のお年玉付き年賀状の発行枚数だろう。
調べたらすぐ出てきた。
これまでの郵政公社のお年玉月年賀状発行枚数は郵政公社のプレスリリースによると、ここ8年は
 平成10年用 4,160,000
 平成11年用 4,215,000
 平成12年用 4,250,000
 平成13年用 4,196,000
 平成14年用 3,928,456
 平成15年用 3,865,000
 平成16年用 4,024,360
 平成17年用 4,025,040 (単位:千枚)
となっている。
12年度のピークから15年度にかけて一割くらい減っている。そのあとは回復。
全体としては微減って感じだ。
私製ハガキを出す人との割合がわからないけど、全体としてはそんなに減ってない感じ。
ここ2,3年の増加はプリンタの普及で印刷して大量に送る人が増えたりしてるせいかもしれないなと思ったが、よく考えたらちょっと前まではプリントごっこがあったな。
案外全体的な傾向はあんまり変わっていないのかもしれない。


ちなみに僕のところには年賀状というのは来ない。
数年前までは会社の上司から来ていたのだが、僕が返事出さないからついに根負けしたらしい。
ほんとは年賀状出したほうがいいんだけどね。
いや、礼儀とかじゃなくてさ、年賀状さえ出しとけば連絡先不明にならないで済むからね。