子供にヘルメットをかぶせた方がいいのか

2ヶ月以上もお休みしていたのはひとえに夏のせい。
ちょっと出張が入ったり、週末はサイクリングとか海とかプールとかだったもんで。
なんか書かないでいたらそれも気楽だなあとか思っちゃったんだけど、気になる話も無くは無い。
そんな感じなんであんまり長文にならないようなのをボチボチ書いていくようにしてみます。
それでもめんどくさかったらまああとで考え直すような感じで。


さて、ヤフーニュース。
 幼児の96%ヘルメットなし 自転車同乗の負傷事故
とのことで、ヘルメットをかぶっていないと怪我をしやすいかのような印象を与えるタイトルになっている。
ところで本文を見ると、

保護者の95・4%が幼児用ヘルメットを着用させず

負傷した幼児の96・3%はヘルメットを着けていなかった

となっている。
ということは、全体の中でヘルメットをかぶっている幼児の割合とケガをした幼児の中でヘルメットをかぶっていた幼児の割合はそんなに変わらないってことのようにも思える。
実際に計算すると、ヘルメットをかぶっていることによって減らせるケガの割合は20%程度になるのでそんなにバカにしたもんでもないが、人数にしたら6人ばかりの差だ。


ところで同記事によると、今回の調査のサンプル数は7194人とのことだ。
事故を起こしたことがある人の割合が13.1%というのとあわせると、ヘルメットをかぶっていて怪我をした幼児はたった34人である。
このくらいの数になると、統計的にはあまり意味のない数字ということになってしまう。
また子供にヘルメットをかぶせている人は安全意識が高い人なので事故も起こしにくいという相関がでる可能性がある。
加えて、回答が任意である場合、「私はヘルメットをかぶせていたおかげで怪我をさせずに済んだ!」と信じている人は特に積極的にアンケートに答えるかもしれない。
もしそういことがあるとしたら6人程度の差には意味が無い可能性もある。


僕はもちろん子供にヘルメットをかぶせるのに反対じゃないが、ヘルメットの有効性は怪我をした割合の問題ではないような気がする。
ヘルメットの効用は頭部への致命的なケガを避けられるというところにあるわけだから、頭部へのケガに絞ったアンケートなんかをやったほうがいいんじゃないだろうか。
それと直感には反するけど、実はヘルメットをかぶっていることで首への負担が増して別の怪我をするというようなことがあるかもしれない。
そこらへんがきちんと分かるような調査をやって、データを元になにを推進すべきか考えないといけないんじゃないかなあ。