クリスマスは大切な人と過ごす日です

クリスマスまでに彼氏を作るブログというのが大人気だそうだ。
女の子2人がクリスマスまでに彼氏を作ろうと奮戦する様子がつづられてるとのこと。
見に行ってみると2人ともかわいいし、かなり捨て身のネタを披露しているところも好感が持てる。
女の子が顔出してるサイトはそれだけでも人気が出るものなので、これくらいがんばって更新してれば大人気なのもうなずける。


学生時代に読んだ雑誌に「当社独自アンケートによれば、クリスマスだけでも一緒に過ごす彼氏が欲しいと考えている女の子は70%」と書いてあった。
ちなみにこの雑誌はHotDogPress(現HDP)である。(´ー`)
まあこのアンケートは眉唾としても、クリスマスには誰かと過ごさなければならないという強迫観念はかなりの人が持っている。
丸井とフジテレビが何十年もがんばって来た成果がここに結実している。
クリスマスには誰かと一緒に過ごすべきだし、相手がいない人は「俺なんかシングルベルだよ」などと自虐ネタを披露しなくてはならない。
それすら出来ない人は社会不適応者と見なされる。


当然僕は理系であるので、クリスマスをだれかと過ごさなければという焦燥感は無い。
しかし一般的には、すでにお付き合いしている人がいる場合にはその人とクリスマスをすごすことには意味がある。
なぜなのか。
循環参照的であるが、社会全体に普及している「クリスマスは大切な人と過ごす日だから」という共通の見解ゆえだ。
この共通の見解があるために、クリスマスは恋愛の排他性を確認するためのセマフォとして利用できるのだ。
つまり、あなたが大切な人だと思っている相手がクリスマスイブに一緒に過ごしてくれない場合、相手には他に大切な人がいるということが確認できる。
これは「相手はわたしだけを好きでいてくれるべき」だという現代の恋愛の排他性にとってきわめて重要なことである。
したがって、相手が「仕事があってどうしても抜けられない」などと言う場合は、当然疑って職場まで確認に行くべきである。
またクリスマスは、「今年はシングルベルだ」と触れてまわることによって自分がパートナー募集中であることを堂々と宣伝できるチャンスでもある。


さて僕のクリスマスだが、当然なんの予定も無いしそのことで困ってもいない。
そして会社にいても、僕のクリスマスの予定を尋ねてくるようなめんどうな人はまったくいない。
周りの人たちの僕に対する期待を長い時間掛けて調整してきた成果である。