サイコロを二つ使ってすごろく

ペテルスブルグの賭け(これについてはそのうち書くかもしれない)について調べているときに面白い記述に行き当たった。
この記事のコメント欄に書いてある話だ。

私も統計学の説明をする時にベイズの定理を教えた後で簡単な例題を良く出しますよ。同じスゴロクをするとして、普通のサイコロ1つを振って2倍の数進める人と、普通のサイコロを2個振って進める人と、複数回ゲームを行うとどちらが勝つ確率が高いか。

試しに、サイコロを50回振って、出た目の多いほうが勝ちというプログラムを作って500回ほど演算させて、その勝敗率を見てみると、サイコロ2つを振っている方が、1個の2倍の数で進むよりも勝率が高いことが分かります。


へえ、おもしろいな。
でもこれって本当?
ちょっと考えてみるか。


まずは定石どおりちょっと極端に考えてみよう。


 例1 スゴロクが3コマで「上がり」の時、サイコロ1つを2倍にするのとサイコロ2つ振るのはどっちが有利か

 答え1 サイコロ1つを2倍にするやりかただと1回で上がれない確率は(サイコロに1が出る確率なので)6分の1
 一方サイコロ2個振った場合は(両方とも1が出ない限り1度で上がれるので)1回で上がれない確率は36分の1
 したがってサイコロ2個振ったほうが有利


うーん、これは見込みあるかなあ。
一方でコマが12コマあるとき、サイコロ1個なら6分の1の確率で1度で上がれる。サイコロ2個だと一度で上がれる確率は36分の1だ。でも2手目以降にどうなるかちょっと直感では判断しづらいな。
この場合サイコロ1個の方が有利かなあ。


確率を使ったちゃんとしたアプローチを考えてみたんだけど、どうにも場合の数が多すぎる。
分岐が増えすぎて単純な樹形図じゃ手におえないし、


どれどれ。
さっきのサイトには「試しに、・・・プログラムを作って・・・サイコロ2つを振っている方が・・・勝率が高いことが分かります。」、とか書いてあるな。
試しにプログラム書いてみるか。
えーと、
一応VBのソース
このままじゃ動かないけど、分かる人は分かると思うので説明は省略。
これでえーと、サイコロ50回振って勝ち負け決めて、を、そーだな、100万回。


 結果:サイコロ1個の方の493370勝493076敗13554分け


えーっ、(;´Д`)
微妙すぎ。
試しにサイコロ10個にしたり振る回数を3回にしたりいろんな組み合わせでやってみたけど、同じ条件で何度かやると勝ち負け半々くらいな感じにおさまっちゃう。
もしかしてマス目が3マスっていうのだけが特別な場合で他は有利不利って無いんじゃないのか?


これはモンテカルロシミュレーションじゃあ決着つかないな。
今度時間を取ってゆっくり考えてみることにする。