学校の勉強なんか役に立たない?

よくテレビなんかでは「高校の勉強なんかどうせ社会に出ても役に立たない」とか言っている人を見かける。
まったくもって間違ってると思う。
学校で習う勉強に意味がないなんてことはまったくない。


なぜ学校で習ったことを社会に出てから使わないのか
学校で習ったことを社会に出てから全部使うかと言うとそりゃ別問題だ。
しかし例えば使わない知識として頻繁に引き合いに出される「微分積分」なども式を直接解くことは無くても概念のレベルで理解できていれば便利な場面というのはあるものだ。
少なくとも特定のジャンルでは習ったことを総動員する必要がある職業と言うのは少なからず存在する。
とくに研究職などの理系の職業につく人は大学で習ったことですら足りないと日々感じていることだと思う。
また、直接の職業上の知識ではないものでも周辺知識があると物事の理解がスムーズに行くと言うことはままある。
前述のようなことを口にする人が「学校の勉強が役に立たない」と信じてしまっているのは、その人が習ったことを役に立てるような仕事につけなかったということだ。


そもそも学校で習ったことを社会で使う必要があるのか
学校の勉強に関して、習ったことそのものが仕事になることより重要だと思っていることがある。
それは、学校の勉強は頭を使う訓練として行うものだと言うことだ。
頭と言うのは使わないとよくならない。
頭のよさというのはベースとなる頭のよさ+訓練を積んだ量で決まる。

学校の勉強というのはスポーツで例えれば基礎体力作りに当たる。
それに対して社会に出て仕事を得て生活していくのは試合だ。
試合では駆け引きやペース配分なんかを経験から学んでいく必要があってそれはそれで重要なことだけど、まず試合に出られるだけの体力すらないのでは勝負にならない。
「試合では腕立て伏せや腹筋運動なんか役に立たない」なんて言う人がいたらその人が愚か者だと言うことは大方の人が納得できると思う。
学校の勉強だってそのものは使わなくても頑張って頭を悩ませることで頭がよくなっているというのが重要だ。
ガソリンスタンドで働いていた友人が「面接に来るやつらが足し算すら出来ない場合が多い」と言っていたが、微分積分で頭を悩ませることすらしなかった結果が足し算すら出来ない人間を作り出す。